Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
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活動報告
宮城県におけるグリーフサポート活動の可視化と一般市民のニーズ
佐藤 悠子 青山 真帆田村 菜津子青木 千佳佐藤 麻美子滑川 明男河原 正典
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2026 年 21 巻 1 号 p. 61-67

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Abstract

【目的】宮城県におけるグリーフケア,グリーフサポート情報に関する情報源,ひと目で把握できる情報源が存在しなかったため,県内の関連団体を可視化することを目的とした.【活動の概要】任意団体「東北グリーフサポート」を発足し,仙台・宮城グリーフサポートマップを作成した.また,市民公開講座およびグリーフ・フェスを開催し,一般市民を対象に認知度やニーズ調査を行った.【成果】市民公開講座参加者80名のうち20%がグリーフケア受療経験を有し,92%がマップを周囲に紹介したいと回答した.グリーフ・フェス参加者240名中,87.1%がグリーフへの理解が深まったと回答した.マップ作成とイベント開催を通し,県内における関連団体ネットワークが形成された.【結論】本活動により,県内のグリーフ関連資源を可視化でき,支援を必要とする市民が適切な支援へつながる可能性が示された.

Translated Abstract

Objective: To address the lack of accessible information sources on grief care and grief support in Miyagi Prefecture by visualizing related community activities. Summary of Activities: A voluntary organization, “Tohoku Grief Support,” was established to create the Sendai–Miyagi Grief Support Map. A public lecture and a Grief Festival were held to promote the map and to assess public awareness and needs related to grief support. Results: Among 80 participants in the public lecture, 20% had prior experience with grief care and 92% expressed willingness to share the map with others. Among 240 participants in the Grief Festival, 87.1% reported deepened understanding of grief. Through these activities, a prefecture-wide network of grief-related organizations was formed. Conclusion: The visibility of grief support resources in Miyagi Prefecture improved, suggesting that citizens in need may be more effectively connected to appropriate support services.

緒言

グリーフ(grief,悲嘆)とは,かけがえのないものを喪失したときに起こる正常な心理反応であり,悲しみに限らず,思慕,後悔,孤独感,罪悪感,無力感,過活動,記憶や集中力の低下,食欲不振,睡眠障害等のさまざまな心身の反応が起きる 1,2.遺族は,時間の経過とともに死別後の環境に適応し,グリーフとともに生きていくことになる.正常な心理反応とはいえ,死別は喪失体験の中で最も大きなストレスで,遷延性悲嘆や適応障害,うつ病などの医学的介入が必要な精神疾患の原因になる場合があることから,「遺族ケアガイドライン:がん等の身体疾患によって重要他者を失った遺族が経験する精神心理的苦痛の診療とケアに関するガイドライン」が日本サイコオンコロジー学会,日本がんサポーティブケア学会より2022年に発行され,がん医療におけるガイドラインの一つとして浸透している 2

緩和ケア分野では遺族ケアの必要性について認識され,本邦のホスピス・緩和ケア病棟では職員からの手紙やカード,医療者主催の追悼会などが実施されているが,患者への診察が終了した後の遺族へのアプローチ方法は限定的である 3.心身が不安定なグリーフ状態が長期間続くことがあり,患者の診察を担当していた医療機関よりも,地域社会における恒常的なサポートが必要と考えられる.遺族ケアガイドラインでは,精神疾患が否定される場合には,非専門的なグリーフサポートとして遺族会や自助グループでの対応が推奨されている 2,4が,宮城県においてひと目でわかる情報源がなかったことから,賛同者を募り可視化した.また,死別や悲嘆に関する基礎的理解や,誰もがグリーフを自然な人間の反応として受けとめ支え合える環境を育む取り組みへの理解は,グリーフリテラシーと呼ばれ,その向上のための市民活動を行ったので報告する.

方法

2024年2月頃から,インターネット等で情報公開をしているグリーフケアやグリーフサポートを行っている団体や個人へアプローチし,さらにスノーボール・サンプリングにて,本活動への参加を呼び掛けた.任意団体「グリーフケアのマップを作ろうの会」を発足し,2024年5月に総会を開催してメンバー同士の情報交換や活動の方向性を確認したうえで,「仙台・宮城グリーフサポートマップ」Web版 5および印刷物を作成した.なお,「グリーフケアのマップを作ろうの会」は,マップ作成の目的を果たしたため,2025年4月に「東北グリーフサポート」に名称変更した.

本マップ完成後,2024年11月に地域におけるグリーフリテラシー向上を目的とした市民公開講座を,2025年6月に市民への活動紹介とマップ参加団体の交流を目的に「グリーフ・フェス」を開催した.市民公開講座は,仙台市医師会館ホールで開催し,2024年10月上旬に「仙台・宮城グリーフサポートマップ」印刷版とともに開催案内を,宮城県内の社会福祉協議会,地域包括支援センター,市民センター,がん相談支援センター,精神保健分野のNPO法人,新聞社等に郵送した.グリーフ・フェスは,市民が自由に情報を収集・発信できるよう支援する公共施設であるせんだいメディアテーク1階オープンスペースで開催した.広報は,地域のイベント情報掲載やマップ配布先でのチラシ・ポスター配布,コミュニティラジオでの紹介などを用いた.各イベント参加者を対象にそれぞれ質問紙調査を実施した.調査はグリーフサポートに関する一般市民の認知度や経験を問うことを目的としており,研究対象者の健康関連情報を扱わないため医学系研究には該当しないが,調査への協力は任意であり,調査票は無記名であること,調査票の提出をもって同意を得たものとし,調査結果は学会等で公表することを書面で説明する倫理的配慮を行った.

結果

2024年8月に13団体より情報を収集したマップが完成し,9月にWeb版の公開を開始した.宮城県では,がん・自死・周産期や小児期の死別等の状況ごとに当事者主体の分かち合いの会や,死別原因を問わないワークショップや茶話会,緩和ケア病棟主催の遺族会,宗教者による電話相談など幅広い活動が実践されていることが明らかになった(表1).マップ印刷物はこれまで10,000部発行し,マップ賛同者がそれぞれ配架先に依頼して,公共施設,医療介護福祉関連施設,商業施設(葬祭会館・飲食店等),宗教施設等で配布した.

表1 仙台・宮城グリーフサポートマップ参加団体一覧

団体・活動名 主催団体の構成 参加対象
1 NPO法人仙台グリーフケア研究会 ファシリテーター養成講座,グリーフケアの担い手養成講座を受講したボランティアスタッフ 大切な人,かけがえのない人を亡くした人は誰でも
2 日本グリーフケア協会悲嘆回復ワークショップ 一般社団法人日本グリーフケア協会 グリーフ全般
3 りぼんむすびの会 死別経験者と有志で集まった看護師,音楽療法士,僧侶,医師など 基本はがんで在宅で亡くされた方.がん患者,在宅医療経験者も対象
4 グリーフサロンほっとぱーく 市民ボランティア(グリーフ経験者,臨床宗教師,医療関係者等) 死別経験,喪失体験のある方はどなたでも.ペットとの死別,職務上の喪失体験,健康や社会での喪失体験など
5 こもれびの会 NPO法人うみとそら 死別を経験されたすべての方
6 哀しみを癒すサロンand new you 日本グリーフ専門士協会登録のグリーフカウンセラー 亡くなられた理由は問わない
7 流産・死産・新生児の子どもを亡くした家族の会Withゆう 子どもを亡くした家族 流産,死産,新生児の子どもを亡くした家族,亡くした家族に関わる医療従事者,亡くした家族に関わる方々,看護・医療系学生
8 みやぎ・せんだい不妊・不育専門相談事業グリーフケア相談 宮城県,仙台市,東北大学病院所属心理士,医師 赤ちゃんを亡くされた経験のある方どなたでも
9 NPO法人アンドブライツ 子どもを小児がんで亡くした代表をはじめ,子どもさんを難病で亡くした親が中心 子どもを亡くした親,きょうだい児
10 東北大学病院緩和ケア病棟遺族会 東北大学病院緩和ケア病棟スタッフ 東北大学病院緩和ケア病棟で治療・療養された方の遺族
11 岡部医院仙台遺族外来 緩和医療専門医 医師に死別後の心身について相談したい方
12 東北臨床宗教師会宗教者による電話相談 臨床宗教師 悩みを抱えている方,宗教者に相談をしたい方
13 東北自死・自殺相談センター とうほくSotto 臨床宗教師,僧侶,スピリチュアルケア師,医師,看護師,震災被災者などが市民ボランティアとして参加 死にたいほど苦しい気持ちを抱えている方,孤独で誰にも気持ちを話せない方
14 認知症の看取りを終えた方のつどい「こうさてん」 公益社団法人認知症の人と家族の会宮城県支部(認知症の人と家族の会) 認知症本人の看取りを終えた方
15 一般財団法人あしなが育英会仙台レインボーハウス 一般財団法人あしなが育英会 仙台レインボーハウス 東北6県在住の,さまざまな理由で親をなくした子どもとその保護者

仙台・宮城グリーフサポートマップWebサイトより一部修正し引用 (2025年11月21日現在)

2024年11月の市民公開講座はマップ参加団体の活動紹介と精神科医によるグリーフに関する講和を行い,約80名が参加し,質問紙調査には59名の回答を得た(表2).仙台市民が79.3%,50代以上が64.9%で,20.3%がグリーフケアを受けた経験があった.回答者の71.2%は今後必要な時にはマップで紹介しているような場でのグリーフサポートを受けたい,91.5%がグリーフサポートマップを周囲に紹介したいと考えていた.マップを紹介する望ましいタイミングとしては,死別後74.6%が最も多く,そのほかに想定される死別がない時30.5%,大切な方との死別が迫っている時28.8%(重複回答あり)であった.マップの配布に望ましい場所は医療機関84.8%,公共施設69.5%,行政窓口62.7%の順で回答が多かった.

表2 市民公開講座質問紙調査結果(n=59)

回答者背景
n %
年齢(歳)
20–29 1 1.8
30–39 6 10.5
40–49 13 22.8
50–59 15 26.3
60–69 10 17.5
70–79 12 21.1
無回答 2 3.4
グリーフケアを受けた経験
あり 12 20.3
なし 47 79.7
調査結果
今後,必要な時には,マップで紹介しているような場でのグリーフケアを受けたいと思いますか?
はい 42 71.2
どちらとも言えない 16 27.1
いいえ 1 1.7
あなたのまわりの方に,グリーフサポートマップを紹介したいと思いますか?
はい 54 91.5
どちらとも言えない 4 6.8
いいえ 1 1.7
マップを紹介する望ましいタイミングは?(重複回答あり)
死別後 44 74.6
想定される死別がない時 18 30.5
大切な方との死別が迫っている時 17 28.8
その他 3 5.1
マップを配布するのに望ましいと思う場所は?(重複回答あり)
医療機関 50 84.8
公共施設 41 69.5
行政窓口 37 62.7
葬儀業者 33 55.9
商業施設 13 22.0
保険業者 11 18.6
金融機関 5 8.5
その他 10 17.0

2025年6月のグリーフ・フェスでは,グリーフに関する講演,音楽ステージ(緩和ケア等で活動している音楽家や音楽療法士),シンポジウム(死別当事者,臨床宗教師,葬儀業界でのグリーフケア実践者の講演と質疑応答),展示(活動紹介ポスター,パステルアート体験,絵本コーナー等)を行った.運営スタッフ・ボランティア約40名,一般参加者約200名が参加し,質問紙調査には101名の回答を得た(表3).参加者の背景は,女性が80%,年代は40代以上が多かったが,さまざまであった.参加の動機は,グリーフについて知りたかった,支援の方法を学びたかったという自発的な参加者が多い一方で,雰囲気に惹かれ,偶然立ち寄った者もいた.グリーフという言葉を初めて知った者が19%,グリーフの理解が深まった者は87%であった.自由回答には,それぞれの参加者の体験談が多数よせられた.

表3 グリーフ・フェス 質問紙調査結果(n=101)

回答者背景
n %
年齢(歳)
10代以下 3 3.0
20–29 6 5.9
30–39 8 7.9
40–49 21 20.8
50–59 21 20.8
60–69 24 23.8
70代以上 17 16.8
性別
男性 17 16.8
女性 81 80.2
調査結果
「グリーフ」という言葉を知っていましたか?
よく知っていた 52 51.5
聞いたことはあったが詳しくは知らなかった 29 28.7
今日初めて知った 19 18.8
「グリーフ」の理解は深まりましたか?
とても深まった 48 47.5
少し深まった 40 39.6
あまり変わらなかった 5 5.0
よくわからない 3 3.0
自由回答より抜粋
・グリーフとは静かに自分の中にある哀しみと向きあうものと思っていましたが,フェスに参加してイメージが変わりました.亡くなった人を思いながら,皆で歌うことで,後悔よりも故人との楽しい思い出がよみがえり心が温かくなりました.
・言葉自体を初めて知り,興味をもつことができました.
・親友の夫が亡くなってから,親友に前を向くように近づきすぎて,迷惑と言われてしまった.親友の心が分からずに,どうすれば良かったのかを知りたいと思い参加しました.
・大切な人と手をつないでいるつもりでと言われて亡夫を思い涙が出ました.
・今年1歳半の息子を突然死で亡くし,それがきっかけでグリーフを知りました.とても良いフェスだと思います.1人じゃないという気持ちになれました.
・こんなに多くの団体やグループそして人間がグリーフに関わっていることが知れただけでもすごくうれしくなった.

※%は全回答(n=101)を分母として算出した.各設問に無回答があるため合計が100%にならない場合がある.

考察

われわれは,宮城県におけるグリーフケア,グリーフサポートの活動をわかりやすく共有できる「グリーフサポートマップ」を作成し,地域への普及や,グリーフリテラシー向上のためのイベントを開催し,市民のグリーフの認知度やニーズを調査した.

市民公開講座で行った調査では,参加者の属性(遺族,医療従事者など)は調査しておらず,グリーフケアを受けた経験がある者が20%とグリーフケアに好意的もしくは関心が高い者が多いというサンプリングバイアスがあるが,マップを周囲に紹介したいと回答した者が多く,市民には本マップのニーズが一定数あると考えられた.また,グリーフサポートに関する情報提供の場として,病院が最も望ましいと回答した者が85%であった.それは,2024年死亡者数160.5万人のうち64.4%は病院で死亡していることから 6市民は病院で死を迎えることが当然と考えており,死後の遺族ケアについても病院などの医療機関が情報提供を行うことを望んでいる可能性がある.緩和ケアを提供する医療機関では,患者のケアに限らず家族ケアや予期悲嘆をスクリーニングできる場であるため,精神疾患の既往,ソーシャルサポートの低さ,近親者(配偶や子ども)の死,治療に対する負担感や葛藤,予測よりも早い死等のリスク因子 2がある対象者に対しては,地域の関連団体や行政機関等と協働し,グリーフケアやグリーフサポートに関する情報を備えておくこと,必要があれば精神保健専門職との連携が望まれる.しかしながら,医療機関でグリーフサポートマップの配布をする際には,希望を持って治療に臨んでいる時期の患者家族には侵襲的な介入となる可能性があり,個別の配慮が必要である.在宅緩和ケアを行っている岡部医院仙台では,死別後のすべての遺族に対して遺族外来の案内とグリーフサポートマップを郵送している.また,マップに賛同した宮城県内の医療機関では,情報コーナーや相談窓口に配架し,情報を必要とする方が各々のタイミングで手に取れるようにしている.医療機関に限らず,市区町村役場の死亡届提出先や葬儀場,宗教施設等の遺族が足を運ぶであろう場所や,公共施設や商業施設などの日常生活で目に付く場所でのグリーフサポートマップ配布が望ましいと考えられる.グリーフによる心理的負担が軽減するまでに約4年半 7,高齢者のグリーフや,配偶者・子を亡くした悲嘆の場合にはさらに長くなるという報告もあり 8,患者が死亡した医療機関が,その遺族のグリーフケアを長期間継続的に行うことは現実的ではないと考えられる.現在は,医療機関以外で,多様な市民主体のグリーフサポート活動が行われSNS等で発信されている.自死遺族支援活動とし全国自死遺族総合支援センター〈グリーフサポートリンク〉(https://izoku-center.or.jp/)や,関西地方の「関西遺族会ネットワーク」(https://www.izoku-net.com/)が可視化されているが,全国的にはグリーフサポートを必要としている当事者が情報収集できるプラットフォームが整っておらず地域間格差,世代による情報へのアクセス格差,死別原因の違いによる支援体制の違いがある.多死社会の現代において,地域住民がアクセスしやすいコミュニティ単位で,既存の地域リソースの可視化と情報発信を,死亡診断書を受理する行政窓口や,死別体験の差し迫っていない日常の中で行われることが望ましい.

グリーフケアについて,社会的な認知度は低く,全国の成人1,000名を対象としたホスピス財団の調査報告書 9によると,グリーフケアについて「言葉も内容もよく知らない」と回答した人が8割で,内容を「よく知っている」と回答した人は3.2%,「ある程度知っている」と回答した人は6.7%であり,社会に浸透していないことが示唆された.2025年開催のグリーフ・フェスは,仙台市で公益的な情報収集,蓄積,発信できる環境を提供している公共施設1階のオープンスペースで開催したため,同施設内の図書館や建築物見学目的で来館した一般参加者が気軽に立ち寄ることができ,グリーフに関する知識がない市民にも一定数アプローチができた.

「東北グリーフサポート」は,グリーフ経験のある死別当事者,緩和ケアや葬祭業など死別に関連する専門職,研究者,宗教者,市民活動支援者などのさまざまな構成員から成る.悲嘆反応は病気ではない通常の心理反応であるため,筆者らは医療従事者ではあるが,本会のマップ作成やイベント等は市民として活動することを心掛けている.当会におけるマップ作成やイベント開催などが短期間で実践でき成果につながったのは,構成員がそれぞれの背景を活かした活動を自発的に行い,ネットワーク形成とグリーフ活動の普及啓発という目的を共有できたことが一因と考えられる.一方で,すでに発信力のあるグリーフ関連団体や行政機関には,マップ作成前には当会の趣旨が伝わりにくく,賛同が得られなかった.継続的な情報発信や関係機関との連携を重ねていくことで,徐々に宮城県内における輪が広がりつつある.当会は任意団体であり,これまでの活動資金は支援金,寄附金等によるが,社会的信用を獲得しながら継続して活動できるよう今後の組織の安定化(NPO等の法人格取得や,既存団体の社会貢献組織化等)と,グリーフサポートマップ掲載団体の選定基準の明確化が求められる.死別後のグリーフケア・グリーフサポートは,必要とする市民すべてが享受できることが望ましく,関係各所との連携が必須だと考えている.「看取り」や「緩和ケア」が高度に医療化され,専門職によって提供されるものという印象を社会が持っているが,グリーフケア・グリーフサポートは,市民による相互扶助として,文化の一つとして,社会に根付くことを願っている.今後も「東北グリーフサポート」として情報発信を継続的に行い,市民へのグリーフの理解を広げていきたい.

結論

本活動では,宮城県内においてグリーフサポート活動を実践している団体・個人とのネットワーク形成を行い,各活動をひと目で把握できるようになった.グリーフサポートを必要とする市民が,適切な支援の場につながることができる一助になる可能性がある.また,マップ作成という協働活動の中で,市民を中心とした団体や多職種との連携が可能になった.

謝辞

当会に賛同・協力いただいた各会員およびボランティアの方々,質問紙調査にご協力いただきました対象者の皆様に感謝申し上げます.

研究資金

本活動は,グリーフサポートマップの発行および市民公開講座について東日本大震災被災地の市民活動団体のネットワーク強化プログラム(日本NPOセンター)の助成を受けた.また,グリーフ・フェスの開催について公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成を受けた.

利益相反

すべての著者の申告すべき利益相反なし

著者貢献

佐藤悠子,青山は調査の構想およびデザイン,原稿の起草を行った.佐藤悠子,青山,田村,青木は,データの収集,分析,解釈を行った.田村,青木,佐藤麻美子,滑川,河原は調査結果の解釈,原稿の重要な知的内容に関わる批判的な推敲に貢献した.すべての著者は出版原稿の最終承認,研究の説明責任に同意した.

References
 
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