2022 年 47 巻 1 号 p. 7-17
鞍上部腫瘍に対する経鼻的腫瘍摘出術(拡大蝶形洞法)の適応が小児例にも拡大されるようになってきている.小児では狭い鼻腔,蝶形洞の骨化により操作性が十分でないこと,視床下部や腫瘍周囲の脳主幹動脈への障害の危険性や髄液漏に対する頭蓋底再建などが問題点となる.頭蓋咽頭腫は小児例に多いため,今後も内視鏡下経鼻的拡大経蝶形骨洞法が小児例にも適応とされる頻度が増えると思われるが十分に適応可能と思われた.しかし,頭蓋底再建と視床下部障害は依然として大きな問題でありさらなる技術や器具の進歩が必要である.