主催: 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
会議名: 周産期学シンポジウム:周産期の炎症と感染〜長期予後改善を目指して〜
回次: 33
開催地: 静県岡
開催日: 2015/01/23 - 2015/01/24
p. 69-73
目的 胎便性腹膜炎(meconium peritonitis:MP)は消化管通過障害および穿孔に伴う二次性の腹膜炎を病態とし,消化管拡張や腹水貯留,腹腔内の石灰化や嚢胞形成などを特徴とする疾患である1)。これらの特徴的な所見は出生前の超音波検査で捉えることが可能であり,MP症例の胎児期の超音波所見を数値化したZangheri scoreは新生時期に手術を要する頻度が高いことなどが報告されている2,3)。周産期の炎症は小児期の成長や発達への影響が懸念されるが,MP症例の長期予後を明らかにした先行研究はない。
本研究はMP症例における周産期の臨床像と1歳6カ月健診における成長および腸管機能の予後との関連を検討することと,MP症例の幼児期以降の発達を調査することを目的とした。