当院では,装具作製後のフォローアップでも,医師,理学療法士,義肢装具士を中心としたチーム診療を行っている.回復期リハビリテーション病棟入院中に装具のフォローアップ診察を行った54例(回復期群)と,同期間に外来装具診など維持期で診察を行った47例(維持期群)の後方視的カルテ調査を行い,相違点を調べた.診察時に装具に修正を加えた項目を「修理」,「あたりの矯正」,「足部の変更」,「調整」,「変更なし」に分類し2群を比較した.回復期群で多かった修正は「足部の変更」「調整」であり,歩容の改善を目的とした装具への修正介入であった.一方,維持期では「修理」「あたりの矯正」へと移行していた.つまり,維持期における装具診察では義肢装具士の介入機会が多かったが,一般的には介入が十分に行われていない現状があり課題である.