日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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低温誘導性遺伝子の発現を制御する転写因子DREB1をコードする遺伝子の発現機構の解析
*井村 喜之鳴坂 義弘中島 一雄篠崎 一雄篠崎 和子
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p. 221

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抄録
シロイヌナズナDREB1は乾燥・塩・低温応答性シスエレメントであるDREに結合し、ストレス耐性に寄与する多様な遺伝子群の発現を誘導する転写活性化因子である。DREB1遺伝子ファミリーであるDREB1A, 1B, 1C はいずれも低温により迅速に応答し、これらのプロモーターには少なくとも6種の配列が共通に保存されている。形質転換植物を用いてDREB1Cプロモーターを詳細に解析した結果、-113~-47の67bpが低温応答に必要十分な領域であることを明らかにした。この67bp内には3種のDREB1プロモーターの共通配列であるG-box配列を含むBox-VおよびBox-VIが存在していた。さらに、本領域をプローブとしてゲルシフト解析を行ったところ、無処理または低温処理したシロイヌナズナから抽出した核タンパク質と複合体を形成した。そこで、酵母one-hybrid系を用いて、タンデムにリピートさせた67bp領域と相互作用する因子をシロイヌナズナの無処理cDNAライブラリーを用いてスクリーニングを行っており、それらの結果と合わせて報告する。
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© 2003 日本植物生理学会
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