日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
日本植物生理学会2003年度年会および第43回シンポジウム講演要旨集
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イネマイクロアレイプロジェクト : システムの確立と進捗状況
*島谷 善平矢崎 潤史藤井 文子真保 佳納子長田 夕子橋本 晶子石川 雅弘太田 智弥遠藤 大輔吉田 由美子佐藤 友紀宮本 智佳子本多 幸子遠藤 綾乃竹内 桂子豊島 和子小島 恵一鈴木 宏史呉 健忠岸本 直己菊池 尚志
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p. 571

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抄録
2002年度年会にて報告したとおり、我々は8,987のESTクローンを選抜してcDNAマイクロアレイを作製し、イネの遺伝子発現解析を行うためのシステムを構築してきた。各ESTクローンのインサート全長、または遺伝子特異的領域 (3'-UTR) をプローブとして用い、Full Insertアレイと3ユ-UTRアレイを作製した。ABAまたはジベレリンで処理したカルスより得たサンプルを上記2種類のアレイにハイブリダイズさせた結果、発現比にして2倍以上の変動を示した遺伝子数はFull Insertアレイでは25、3'-UTRアレイでは117であった。Full Insertアレイは、gene familyの包括的な解析に適しており、3'-UTRアレイは、より遺伝子特異的な解析に適していることが示された。我々は、Full Insertアレイを用い、これまでに約1,300種類のRNAサンプルについて解析を終了している。これらの実験結果をイネ遺伝子発現データベース(RED)に格納しており、2002年12月に公開している。また、イネ完全長cDNAプロジェクトにより得られた29,000クローンから、マッピング情報に基づいて22,000の独立クローンを選抜し、単鎖オリゴヌクレオチド(60-mer)をプローブとしたオリゴヌクレオチドアレイの構築および評価を進めている。
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© 2003 日本植物生理学会
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