日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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トランスポゾンタグラインを用いたシロイヌナズナのフェノーム解析 I
*黒森 崇和田 拓治湯口 雄大横内 卓郎岡田 清孝神谷 麻子井村 優子高部 寛子平山 隆志篠崎 一雄
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p. 040

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抄録
ゲノム情報に加えて各種リソースが充実しつつあるモデル植物のシロイヌナズナではタグラインなどを利用することにより、全ての遺伝子の破壊株を調べること(Saturation Mutagenesis)が可能であると考えられる。私たちはシロイヌナズナのゲノム機能研究に必要な研究リソースの一つとして、トランスポゾンを利用したタグラインの作製を行ってきた。これまでに約12,000の独立したタグラインのトランスポゾン挿入位置近傍の配列解析を行い、遺伝子コード領域へトランスポゾンが挿入されているライン数を調べたところ、合計約4,000遺伝子への挿入が含まれていることが分かった。そこで私たちはシロイヌナズナの遺伝子機能解析のゲノム学的方法として、遺伝子コード領域へトランスポゾンが挿入されている一つ一つのタグラインについての系統的な表現型解析(Phenome Analysis)を始めた。これまでのところ約3,000ラインについて、発芽率と初期育成率の測定、地上部各器官の形態について生育段階に合わせた観察と記載を行い、これらの観察結果を約100項目の表現型リストにまとめたので紹介する。
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© 2004 日本植物生理学会
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