日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シアノバクテリア低分子量熱ショックタンパク質とフィコシアニンの相互作用
*本間 大奨仲本 準
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p. 364

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抄録
フィコビリソームはシアノバクテリアに存在する200以上の分子からなる巨大な集光性色素タンパク質複合体である。我々は、低分子量熱ショックタンパク質(HspA)を構成的に大量発現するSynechococcus sp. PCC 7942変異株とその対照株から、ショ糖密度勾配超遠心分離法でフィコビリソームを単離し、その構成タンパク質を比較した。さらに、精製HspAと精製フィコビリソームを用いたin vitroでの解析を行い、フィコビリソーム構成タンパク質がHspAの標的となりうることを昨年の本学会で発表した。
本研究では、十数種からなるフィコビリソーム構成タンパク質のどのタンパクとHspAが特異的に相互作用するのかを明らかにすることを目的とした。精製HspAと精製フィコビリソームを混合し、0.3% 過酸化水素存在下で50℃、15分間の熱変性処理を行い、ショ糖密度勾配超遠心分離法で生成物を分離したところ、HspAはフィコシアニンまたはアロフィコシアニンと相互作用することが示唆された。現在はαとβのフィコシアニン各サブユニットを単離精製し、HspAとの直接的な相互作用を解析している。
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© 2004 日本植物生理学会
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