日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
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無効根粒を着生するミヤコグサ変異体56Mの解析
*熊谷 浩高梅原 洋佐佐藤 修正金子 貴一田畑 哲之河内 宏
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p. 633

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抄録
  ミヤコグサ胚軸由来のカルスから再生個体群を得て、その後代から無効根粒を着生する変異体56Mを単離した。56Mの根粒は根粒菌感染後2-3週で白色ないしは緑色を呈し、この時点で根粒菌感染領域における細胞内構造の崩壊が観察された。窒素固定条件で栽培すると56Mは窒素欠乏症状を呈し、アセチレン還元活性もほとんど検出されなかった。それに対して、窒素源を添加した栽培条件での生育、窒素固定条件での根粒数、根粒数を指標にした硝酸塩に対する感受性、いづれも野生株と同様であった。以上の結果から、56Mは正常な根粒菌感染過程の後、感染した根粒菌との共生が早期に破綻する変異体であると考えられる。
  F2個体群における表現型の分離を調べた結果、56Mの変異形質は劣性一遺伝子支配であると考えられた。そこで、マップベースクローニング法を用いて原因遺伝子の同定を試みた。目的の領域を5番染色体上の約70Kbpに絞った後、遺伝子予測により検出された5遺伝子について変異体の塩基配列を調べた。その結果、一つのエクソンに読み枠のずれを検出した。現在、相補試験、RNAiによる解析で原因遺伝子の確定を行っている。
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© 2004 日本植物生理学会
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