日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第45回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

トランスポゾンタグラインを用いたシロイヌナズナのフェノーム解析II
*横内 卓郎湯口 雅大黒森 崇神谷 麻子井村 優子高部 寛子平山 隆志篠崎 一雄岡田 清孝和田 拓治
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 699

詳細
抄録
理化学研究所に所属する植物科学研究センターとゲノム科学総合研究センターの共同プロジェクトとして、シロイヌナズナAc/Dsトランスポゾン挿入遺伝子破壊株約12000ラインの中から遺伝子coding領域とその上流100pb内に入っている約4000ラインの表現型を網羅的に観察記録している。
まずF3世代において、地上部の表現型、発芽率、薬剤耐性率、flowering timeなどを中心とした観察記録を行い、現在までに3000ラインの観察を終えており、色が白くなったもの、下偏成長のもの、ワックス合成欠損のもの、背が低いもの、鞘が短いもの、花序異常のもの、葉柄が捻れているものなどを分離している。
またF3世代において、薬剤耐性率からhomozygoteと判定されたラインは次世代についても表現型を観察している、芽生えにおいての根毛の長さ、根毛数、根毛の密度、胚軸の長さ、胚軸の太さ、主根の伸長率、側根数、側根の密度、本葉に見られるトライコーム、これらの項目を所定の日数に基づき観察し、一部のラインについては数値化も行っており、現在までに400ライン観察し主根の伸びが悪いラインと胚軸が短いラインを単離した。これらのラインの詳細な解析についても併せて報告する。
今後もトランスポゾン挿入位置と表現型を対応させたデータベース作成に向けて観察記録を行っていく予定である。
著者関連情報
© 2004 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top