抄録
メロンACC合成酵素遺伝子(CMe-ACS2)の上流プロモーター領域中には、ストレス応答性のDRE/CRTシス配列(GCCGAC)が存在する。我々は酵母ワンハイブリッド法によりその配列に結合する3種類のDREB/ERF型転写調節因子(CMe-DREB1、CMe-ERF1、CMe-ERF2)をクローニングし、その機能解析を試みてきた。
ゲルシフト法によりin vitroでのシス配列への結合を確認し、酵母ワンハイブリッドレポーター法によりシス配列への結合力と転写活性化能を定量した。さらにパーティクルガンを用いたメロン成葉における一過的発現実験により、in vivoにおける転写活性化力を定量した。またノーザン解析により、メロン成葉においてCMe-DREB1は傷害やジャスモン酸、CMe-ERF1はエチレン、CMe-ERF2は塩ストレスやタンパク合成阻害剤などに応答して強く発現が誘導されることが分かった。
これらの転写調節因子がCMe-ACS2の発現調節に関与しているかを検討する。