抄録
我々は今までに、Gateway cloning法が利用できるバイナリーベクター、特にレポーターやエピトープタグとの融合を行うことが可能なベクターシリーズを作製してきた(pGWB)。これらを用いることでタグ付きタンパク質を植物で発現させることが容易にできるようになった。今回はこれらのベクターを発展させ、2つの遺伝子を同時にクローニングでき、またそれぞれにレポーター・タグが融合可能なバイナリーベクターシステムを開発することにした。遺伝子機能の研究において、2つの遺伝子の相互作用を細胞学的・生化学的に解析することは非常に重要である。そのため着目する2つの遺伝子に自在にレポーター・タグを融合し、1つのベクターに載せて同時に発現させることが可能なシステムは極めて有用であると考えられる。
従来のpGWBシリーズではattR1とattR2配列を用いて1つの遺伝子のクローニングを行っていた。今回はもうひとつの遺伝子をクローニングするために、attR3、attR4という新しい組換え配列も有するベクターを構築した。このような構造のベクターを用いることで、2つの遺伝子を1ステップで同一ベクター上にクローニングすることが可能である。本ベクターの応用例についても紹介したい。