日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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Arabidopsisの転写因子型レスポンスレギュレターARR1によって発現調製される遺伝子群の探索
*谷口 雅俊青山 卓史岡 穆宏
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p. 057

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抄録
Arabidopsisのサイトカイニンに対する初期応答過程は、CRE1を含むサイトカイニン受容体ヒスチジンキナーゼから転写因子型(タイプB)レスポンスレギュレターへのHis-Aspリン酸リレーで構成されていると考えられている。タイプBに属するARR1(Arabidopsis response reguretor 1)は、その下流の初発応答遺伝子の発現を制御していることが知られている。また、前年度の報告でArabidopsisに10種類存在する非転写因子型(タイプA)ARRの全てが、サイトカイニン初発応答遺伝子でありARR1のダイレクトターゲットであることを報告している。しかし、サイトカイニンによるそれら初発応答遺伝子から細胞の増殖分化に至る経路に関しては全く知見がない。そこで、我々は、ARR1によって転写活性化される遺伝子群のさらなる探索を試みた。
候補遺伝子の検索はARR1の転写活性化能を誘導した植物体と、しない植物体から抽出したRNAをHiCEP法(high coverage expression profiling analysis)で比較することにより行い、また、それぞれの候補遺伝子に対してノーザンブロッティング法を行うことによってサイトカイニンに対する応答性及びARR1のダイレクトターゲットであるかを確認した。その結果、すでに報告のある初発応答遺伝子以外に新規のターゲット遺伝子が得られたので報告する。
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© 2005 日本植物生理学会
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