日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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青色光受容体フォトトロピンの細胞内情報伝達機構:相互作用因子の解析
*鈴木 友美孔 三根長谷 あきら
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p. 250

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抄録
 フォトトロピン(phot)は青色光を感知し、光屈性・葉緑体定位運動・気孔開口を誘引する光受容体である。photは、N末端側の発色団結合領域とC末端側のSer/Thrキナーゼ領域からなる色素タンパク質であり、細胞膜と結合して存在すると言われている。これまでに単細胞緑藻類から高等植物においてphotの存在が報告され、遺伝学的解析により同情報伝達経路に関与する因子が幾つか取得されているものの、細胞膜結合様式を含めた詳細な分子機構に関しては未だ不明である。
 そこで、我々はphot情報伝達の分子機構の解明を目的とし、シロイヌナズナphotと相互作用する因子を酵母Two-hybrid法にて検索した。その結果、4種類の新規遺伝子の取得に成功した。その一つが、小胞輸送に関与する低分子量G蛋白質Arf1のホモログであった。ゲノム配列からシロイヌナズナでは13種類のArf遺伝子の存在が明らかになっているが、その生理的役割は不明である。さらに詳細な解析によって、photがGTP結合型Arf1に高い親和性を持つこと、その相互作用にはphotのキナーゼ領域が関与することを明らかにした。今回はこれらの結果とともに、Arf1の細胞内分布と青色光応答への関与を詳しく報告するとともに、青色光応答におけるArf1の役割とフォトトロピン情報伝達の分子機構に関して考察する。
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© 2005 日本植物生理学会
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