日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネの開花を制御するHd3a様遺伝子ファミリ-の発現とRNAiによる機能解析
*小宮 怜奈池上 顕子横井 修司島本 功
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p. 289

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抄録
イネの開花は、短日条件下で、日長反応を介したシグナル伝達経路のHd3aの発現が誘導されて促進される。このHd3a(FT-L2)と推定アミノ酸配列で43~89%の相同性を示す遺伝子が、イネゲノム中に10個 (FT-L1~11) 存在している。これらのHd3a様遺伝子ファミリーの個々の遺伝子について突然変異は知られておらず開花における機能については明らかになっていない。そこでイネ農林8号(野生型)を用いて、播種後25日から開花まで短日/長日条件下で10日ごとに生育段階別の発現パターンを解析した。その結果、Hd3a同様にFT-L1, 3, 4, 5, 6, 11は、日長に最も感受性の高い時期である短日条件下35日目で発現が高くなり、FT-L3, 4は発現の日周変動もみられた。そこで、各々のHd3a様遺伝子の特異的な発現抑制を試みたRNAiコンストラクトと共通配列を用いて同時に複数遺伝子の発現抑制を試みた2種類のRNAiコンストラクトを作成し、イネに導入した。Hd3aの発現が抑制された系統において、野生型と比較して短日条件下で50日以上と著しく開花が遅延した。このことから、短日条件下でHd3aが開花促進に大きく関与していることが示唆された。現在、形質転換体を用いて、Hd3a以外に他のHd3a様遺伝子がイネの開花制御に関与しているのか解析を進めている。
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© 2005 日本植物生理学会
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