日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネ概日時計関連突然変異体の同定と解析
*井澤 毅グプタ ミーヌ矢野 昌裕
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p. 291

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抄録
光周性花芽形成は概日時計と光信号伝達の制御を独立に受けることが知られている。長日植物であるシロイヌナズナにおいては突然変異体を用いた概日時計の詳細な解析が進んでいるに対し、短日植物であるイネの概日時計関連突然変異体の解析は未だに報告がない。我々の解析から、フィトクロムの発色団の合成酵素の変異体で、日長に関わらず花芽誘導を起こすイネse5早咲き変異体における概日時計の挙動は正常であることが分かっている。そこで、se5の早咲き形質に影響を与える変異体を同定することで、イネの概日時計関連遺伝子の突然変異体を単離できるのではと考えた。約3千のse5種子をγ線処理し、その自殖後代である約1.5万のM2個体群から、自然条件で開花(出穂)が約3週間~一ヶ月遅延するse5抑制変異体を複数単離した。得られた変異体を用いて、イネ出穂関連遺伝子群とシロイヌナズナの概日時計遺伝子との比較から同定した一連のイネ概日時計関連遺伝子群の発現解析を行ったところ、Hd3aEhd1等のイネ花芽形成スイッチ遺伝子の発現抑制と共に、OsGI, OsPRR1, OsLHY等のイネ概日時計関連遺伝子の発現に特徴的な変化を見い出すことができた。また、突然変異系統によって、これらの遺伝子発現への影響は大きくことなった。これらの結果から、イネの光周性花芽形成における概日時計の役割が見えてきたのではと考えている。
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© 2005 日本植物生理学会
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