日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シアノバクテリア時計タンパク質KaiCのリン酸化反応の解析
*中嶋 正人今井 圭子伊藤 浩史西脇 妙子村山 依子岩崎 秀雄近藤 孝男
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p. 297

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抄録
シアノバクテリアの概日リズムはKai遺伝子の転写翻訳を中心としたネガティブフィードバックにより構成されていると考えられてきた。一方で最近恒暗条件下ではKaiABCをはじめとして多くの遺伝子で発現が抑えられるのにもかかわらず、KaiCタンパク質全量に対するリン酸化KaiCの割合が概日振動するという報告がなされた。また2カ所あるKaiCリン酸化サイトそれぞれをアラニンに置換したミュータントではどちらとも概日リズムが消失することがわかっており、こうした知見から真核生物とは異なり転写翻訳のループとは別の機構がシアノバクテリアの概日振動において中心的な役割をしており、KaiCリン酸化がその候補であると考えている。
そこでIn vitroの解析によりKaiCリン酸化と振動の自立性や温度補償性などの概日リズム特有な性質との関係を明らかにしようと試みてきた。これまで我々はKaiCには自己リン酸化と脱リン酸化活性があり、単独でリン酸化脱リン酸化のサイクルを刻む可能性があること、またKaiAはKaiCの脱リン酸化活性を阻害することによりKaiCのリン酸化状態の平衡をリン酸化側に傾けることを明らかにした。今回はin vitroの生化学的な解析により明らかになったKaiCリン酸化反応のkineticsと、それから示唆されるシアノバクテリアの概日時計メカニズムを報告する。
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© 2005 日本植物生理学会
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