抄録
イネ完全長cDNAプロジェクトにおいて収集された583,053の端読み配列 (382,787 phase IIクローン由来)のマッピングを試みた結果、29,642転写単位に相当することが明らかとなった。
TIGR(The Institute of Genome Research)が公開しているイネ予想遺伝子(59,712)によって定義される57,535のゲノム上の領域と完全長cDNAクローンのマッピングで規定される領域の比較を試みた結果、25,249遺伝子領域が予想され、かつcDNAもマップされる遺伝子(AE: Annotated Expressed)、32,286遺伝子領域が予想されてはいるがcDNAがマップされない遺伝子(ANE: Annotated Non-Expressed)、5,132が予想されていない領域にcDNAがマップされた(NAE: Non-Annotated Expressed)遺伝子であることが明らかとなった。AE、ANE、NAE遺伝子のプロファイルをInterProドメイン解析で比較したところ、AE及びNAE遺伝子は32,127クローンのInterProドメイン解析と似たプロファイルを示したのに対して、ANE遺伝子はInterProドメインのヒット率が低く、かつヒットしたものの大半はトランスポゾン関連のドメインで占められることが明らかとなった。