日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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浸透圧ストレス下と塩ストレス下におけるオオムギの遺伝子発現プロファイリングの比較
*上田 晃弘Arumugam KathiresanJohn Bennett高倍 鉄子
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p. 557

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抄録
植物の生長は高塩環境下では浸透圧ストレスとイオンストレスにより阻害される。塩ストレス処理後初期においては特に浸透圧ストレスによる影響が支配的である。塩ストレスのもたらす浸透圧ストレスの影響を調べるために,460個のストレス誘導性遺伝子群を搭載したオオムギcDNAマイクロアレイを用いて200 mM NaClあるいは20%のPEGストレス下における遺伝子発現プロファイリングを比較した。浸透圧ストレスおよび塩ストレス処理後初期(1および24時間後)において、発現量が増加した遺伝子はそれぞれ22個,62個であり,発現量が減少した遺伝子は30個ずつであった。そのうち両方のストレスによって発現量が増加あるいは減少した遺伝子はそれぞれ18個(BADH2, P5CS, methionine synthase, proline rich protein, etc.),16個(water channel 2, SalT, Fd-GOGAT, actin, etc.)であり,これらの遺伝子発現は塩ストレス下において浸透圧ストレスシグナリングによって制御されていると推察された。一方で,浸透圧ストレスと塩ストレス下で異なる発現パターンを示す遺伝子も同定され,これは塩・浸透圧ストレスによる遺伝子発現制御が複雑であることを示している。
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© 2005 日本植物生理学会
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