日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ラン色細菌 Synechocystis sp. PCC6803の抗酸化ストレスシステム
*松田 直美吉村 英尚野崎 晃子本橋 健井上 和仁大森 正之久堀 徹
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p. 593

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抄録
ラン色細菌 Synechocystis sp. PCC6803のチオレドキシン(Trx)の標的蛋白質の研究によって得られた候補の中で主要な蛋白質は、二種類のペルオキシレドキシン(Prx)ホモログであった。昨年度の年会では、これらのうちSLL1621を発現しない変異体(sll1621破壊株)を作成し、sll1621破壊株は何もストレスを与えない条件でもほとんど生育できず、SLL1621の有無が細胞の生存に大きな役割を果たしていることを示した。今回、SLL1621の生理的な役割を解明するために、組換え体SLL1621の生化学的な性質を詳細に調べた。SLL1621は、顕著なGSH依存的なperoxidase活性を示した。基質として、H2O2よりもt-BOOHを与えた時の方が高いペルオキシダーゼ活性を示した。さらに、酸化型SLL1621がGSHによって還元されることを、AMS修飾とSDS-PAGEによって確認した。以上の事実は、SLL1621によるGSH依存的なperoxidase活性が、ラン色細菌の光合成環境における生育に重要であることを示している。
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© 2005 日本植物生理学会
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