日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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乾燥ストレス応答におけるシロイヌナズナのABA誘導性転写因子AREB1の役割
*藤田 泰成藤田 美紀佐藤 里絵圓山 恭之進Mohammad Parvez関 原明平津 圭一郎高木 優篠崎 一雄篠崎 和子
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p. 600

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抄録
AREB1は、シロイヌナズナの乾燥・塩応答性遺伝子RD29Bのシス因子であるアブシジン酸(ABA)応答配列(ABRE)に結合するbZIP型の転写因子である。先に、下流のRD29B遺伝子の発現には、ABAによるAREB1遺伝子の転写誘導に加えてABA誘導性の転写後修飾が必要であることを報告した。本研究では、活性型AREB1発現植物を作製し、コントロール植物に比べてABA感受性および乾燥耐性が増加することを示した。また、マイクロアレイ解析により、ABA非存在下において9個の遺伝子の発現が顕著に誘導されていることを明らかにした。その9個の下流遺伝子のうち、4個は、LEAタンパク質遺伝子であり、5個は、制御関連遺伝子であった。これらの下流遺伝子は、いずれもABAおよび乾燥誘導性遺伝子であり、そのプロモーター領域には、2つ以上のABREが存在していた。一方、AREB1のloss-of-function変異体は、ABA非感受性を示した。また、AREB1のキメラリプレッサー発現植物は、コントロール植物に比べて乾燥耐性が低下しており、活性型AREB1発現植物で発現レベルの増加がみられた9個の下流遺伝子のうち5個の遺伝子の発現をABA存在下でも顕著に抑制していた。以上の結果から、乾燥ストレス応答におけるABAシグナル伝達系でのAREB1の役割について考察する。
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© 2005 日本植物生理学会
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