日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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CO2非感受性シロイヌナズナ変異体cdi3 の解析
*祢宜 淳太郎橋本 美海射場 厚
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p. 610

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抄録
気孔はCO2の取り込みと蒸散を司る組織である。その開度はCO2濃度による調節をうけるが、そのメカニズムは未だ不明である。そこで我々は遺伝学的な手法を用いることで、その実体を明らかにすることを試みた。植物の葉面温度は、蒸散率によって変化するため、気孔の開度の尺度となりうる。そこで、サーモグラフィーを用いて、約1万個体のM2植物をスクリーニングし、CO2依存的な葉面温度変化が減少している3系統のcdi (carbon dioxide insensitive) 変異体を単離した。これまでの知見より、気孔閉鎖におけるCO2シグナル経路と、他の気孔閉鎖シグナルの1つであるABA(アブシジン酸)経路は部分的に共有していることが報告されている。そこで、CO2およびABAによる気孔の応答性を調べたところ、cdi3 において、いずれも非感受性を示すことが明らかとなった。次に、マップベースクローニング法を用いて変異部位の絞り込みを行ったところ、cdi3の原因遺伝子は1番染色体上腕のおよそ3cMの領域内に特定された。この領域には既存のABA変異体の原因遺伝子は存在しないことから、新規のCO2・ABA応答に関わる遺伝子と考えられる。
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© 2005 日本植物生理学会
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