日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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熱ストレスによるホウレンソウ光化学系II D1タンパク質の分解:FtsHプロテアーゼの関与
内田 優吉岡 美保大平 聡森 宏樹森田 典子*山本 泰
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p. 629

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抄録
ホウレンソウのチラコイド膜を40°Cで30分熱処理すると、光化学系II の反応中心結合タンパク質D1が分解し、23 kDaのN末端断片が生じた。この分解はD1タンパク質特異的で、同じ条件下でD2、CP43、CP47、 Cytb559 α-subunit、 LHCIIは分解されなかった。D1タンパク質の分解はZnで促進されEDTAで完全に阻害されたので、金属プロテアーゼの関与が示唆される。チラコイド膜を2M KSCNで処理すると、 約70kDa の分子量をもつプロテアーゼが可溶化されることがgelatin activity gel で示された。 また、 この可溶化画分に存在するプロテアーゼがFtsHであることがFtsH抗体(anti DS9、 anti VAR2) によって確認された。最後にこの可溶化されたFtsHプロテアーゼを含む画分とチラコイド膜を用いた再構成実験を行い、 熱処理によるD1タンパク質の分解がこの画分の添加で促進されることが示された。以上の結果から、ホウレンソウチラコイドの熱ストレス下でのD1タンパク質の分解には、FtsHが関与していると考えられる。
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© 2005 日本植物生理学会
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