日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナT87培養細胞を用いたHis-Aspリン酸リレー系因子の機能解析
*小泉 宣哉山田 壽美木羽 隆敏山篠 貴史水野 猛
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p. 751

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抄録
His-Aspリン酸リレー系がシロイヌナズナにおけるサイトカイニンに応答した情報伝達機構に深く関わっていることを示す多くの知見が蓄積しつつある。このHis-Aspリン酸リレー系は、ヒスチジンキナーゼAHK(3種類)、仲介因子AHP(5種類)、転写因子型ARRと調節因子型ARR(計23種類)などの多くの分子種で構成されており、複雑なネットワークを形成していることが予想される。しかし植物体を用いた解析には限界があり、その分子機構や下流の情報伝達経路に関しては不明な点が多い。そこでこの点を解析するための方法として、我々はシロイヌナズナT87培養細胞がサイトカイニン応答機構研究に利用可能であることを示唆してきた。今回はT87プロトプラストを用いて導入遺伝子の一過的発現を解析する方法を確立しながら、蛍光タンパク質やエピトープタグで標識したAHP・ARR因子の発現や細胞内局在を解析することで、これらリン酸リレー系因子に関して新たな知見を得ることを試みた。AHP1のサイトカイニンに応答した細胞内局在の変化、ARR15やARR16の局在性とリン酸化の関係、ARR15がAsp以外の部位でもリン酸化され、それに依存して核に局在化することを示唆する結果など、培養細胞を用いて得られたリン酸リレー系因子に関する興味深い知見を報告しながら、サイトカイニンに応答した情報伝達の分子機構に関して考察する。
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© 2005 日本植物生理学会
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