抄録
Pyrroloquinoline quinone(PQQ)は,1979年に様々な原核生物の酸化還元酵素の新しい補酵素として発見された。その後,植物や動物にもPQQが存在することが明らかになり,2003年には, PQQが14番目の新規ビタミンとして示された。現在までにPQQの分析はHPLCやGC/MSによって行われてきているが,PQQは反応性が高く,生体内においてアミノ酸の様な求核剤と結合する,もしくは水和物として存在することが考えられるため,既存の方法では迅速かつ正確な定量することは困難であった。そこで本研究では簡便な分析方法確立のために, LC/MS/MSのmultiple reaction monitoring (MRM) を用いたPQQの定量分析法について検討した。その結果,PQQはイオン化が難しく,検出が困難であったが,MRM分析によって,植物試料中から検出され,多様な形態で存在するPQQを識別することが可能であった。また,現在,誘導体化を行うことにより検出感度の向上を図っている。