日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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プロゲステロンの双子葉植物における生理作用
*飯野 真由美野村 崇人森 昌樹浅見 忠男吉田 茂男佐藤 正直竹内 安智米山 弘一中野 雄司横田 孝雄
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p. 777

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抄録
 プロゲステロンは卵巣の黄体から分泌され、受精卵の着床や妊娠維持などの生理機能を持つ雌性ステロイドホルモンである。我々の研究グループは、GC-MSによりアラビドプシス、イネ、エンドウなど様々な植物からプロゲステロンの同定を試み、既にその存在を確認した。そこで本研究では植物におけるプロゲステロンの生理活性を検証した。
 アラビドプシス野生型Columbiaの種子を、プロゲステンを含む培地で発芽させた。弱光下(13~15 μmol/m2/s)では、プロゲステロン10 nM~1 μM条件において120 %程度の胚軸伸長が認められた。但し高濃度の100 μM処理条件では胚軸伸長の阻害が認められた。さらに、同様の弱光下において25 日間育成したところ、10 nM~100 nMでロゼッタ葉の葉柄に約130 %程度の伸長促進が観察された。また、アラビドプシスについて明所の発芽時からエチレンの生合成阻害剤AVG(2-aminoethoxyvinylglycine)と1 nM~1 μMプロゲステロンの処理を行ったところ、ロゼット葉の拡大が認められた。これらのことより、プロゲステロンは少なくとも明条件下において植物の生長に促進的な生理活性を持つ可能性が考察された。
 現在、根の発達や存のステロール・ステロイド生合成阻害剤との同時処理の影響などについてのプロゲステロンの生理活性についても検証している。
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© 2005 日本植物生理学会
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