日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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トリプトファンアナログ耐性変異体(MTR1)イネカルスの代謝プロファイル分析
*松田 史生山田 哲也宮川 恒若狭 暁
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p. 867

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抄録
【目的】MTR1カルスはトリプトファンアナログである5-methyltryptophanに耐性を示すイネ変異株であり、トリプトファン含量が顕著に増加している。その変異部位の解明は高アミノ酸生産植物の分子育種に重要な知見をもたらすと考えられる。本研究では5MTRカルスに含まれる芳香族成分の代謝物プロファイル分析を行い、変異体の代謝特性を明らかにすることを目的とした。
【方法と結果】 5MTRカルスおよび野生型(N8)のカルスを5倍量の80%メタノール水溶液中で摩砕して抽出液を得た。LC-ESI-MSを用いて芳香族アミノ酸含量を定量したところ、Trpに加えてPheが約20倍程度増加していた。一方Tyr含量は変化しなかった。HPLC-PDAでプロファイル分析した結果、5MTRカルスで、254-330nm付近にUV吸収の極大を示す複数の成分が増加していた。増加成分を分取精製し、1H-NMRおよび、ESI-MS/MS分析を行い、そのうち1つをフェニルプロパノイド代謝産物の3-feruloylquinateと同定した。以上の結果から5MTRイネカルスでは、TrpとPheの生合成系が同時に活性化していると考えられた。
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© 2005 日本植物生理学会
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