日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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イネデンプン変異体の単離と特性解析
*佐藤 光中村 保典Tomas W. Okita
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p. S06

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抄録
イネ胚乳澱粉は、細胞質内で基質のADP-Gluを合成後、アミロプラスト内で澱粉合成酵素(SSS)、澱粉枝作り酵素(BE)及び澱粉枝切り酵素(DBE)の共同作用によって合成される。しかし、これらの酵素には各々複数のアイソザイムが存在し、その機能と役割については不明な部分が多い。そこで澱粉生合成の遺伝的制御機構の解明を目的にMNU受精卵処理を行い、胚乳貯蔵澱粉に関する多様な変異体を作製し、解析を行った。
shr1及びshr2は各々ADPase-LS及び-SSに関する変異であり、澱粉蓄積量を野生型の1/5以下に低下させた。加えて、胚乳で発現する3種のBE各々に変異体を得た。BEI変異はDP13~24及びDP37以上のアミロペクチン分枝を特異的に減少させ、BEIはB1及びB3鎖の形成に関与すると考えられた。同様にBEIIb変異はDP17以下の短鎖を特異的に減少させることから、BEIIbはA鎖の形成に関わると考えられた。BEIIa変異は、胚乳澱粉では鎖長分布には顕著な差異を示さなかった。しかし、葉身澱粉ではDP12以下のアミロペクチン分枝鎖を著しく減少させることから、本酵素は短鎖の形成に関与することが示唆された。これら加え、sug1やdu1~du5、flo1~flo4、Wc1~wc4、opq等澱粉量や組成を変更する多数の遺伝子の存在を確認した。現在、これらについて解析を進めている。
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© 2005 日本植物生理学会
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