日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第46回日本植物生理学会年会講演要旨集
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植物のプログラム細胞死を制御する液胞プロセシング酵素 VPE
*西村 いくこ初谷 紀幸黒柳 美和山田 健志中畦 悟西村 幹夫
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p. S70

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抄録
プログラム細胞死は植物・動物両方にとって基本的な生理プロセスであり,両者には共通した分子機構が働いているとする報告が多数ある.例えば,動物の細胞死の実行因子として知られるcaspaseの活性は,植物の細胞死でも検出されている.しかしながら,国内外の多くの研究にも関わらず,caspase活性をもつ分子の実体は不明のままだった. 最近,私達は,caspase活性を示す酵素が液胞プロセシング酵素(VPE, Vacuolar Processing Enzyme)であることを見出した (1).VPE遺伝子のサイレンシングはタバコモザイクウィルス (TMV) 感染による過敏感細胞死を抑制した.この結果は液胞内のプロテアーゼであるVPEが過敏感細胞死制御していることを示している.VPEノックダウン植物では,液胞膜の分解が起こらないことから,VPEは細胞死の実行過程で液胞膜の分解を引き起こし,これによって細胞は死に至ると考えられる.VPEは,このような生体防御を伴う細胞死のみならず,発生に伴う細胞死においても機能することが分かってきた(2).VPEによって制御される植物の細胞死の分子機構について考察する.

(1) Hatsugai et al. (2004) Science, 305, 855-858.
(2) Nakaune et al. (2004) Plant Cell, in press.
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© 2005 日本植物生理学会
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