日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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タバコN因子によるタバコモザイクウィルスの認識機構
*植田 浩一山口 夕佐野 浩
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p. 095

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抄録
タバコモザイクウィルス(TMV)に対するタバコの抵抗性は、抵抗性遺伝子産物であるN因子に依存している。TMVの非病原性遺伝子産物である複製酵素のヘリカーゼドメイン(p50)がN因子を持つタバコに過敏感反応を起こす。しかし、N因子がp50をどのように認識しているのかは分かっていない。まず酵母two-hybrid法からN因子とp50が直接相互作用する事が示唆された。次にN因子の持つTIR-NBS-LRRドメインの内、NBS-LRRの二つのドメインが相互作用に必要であることが同様の試験から示唆された。N因子、p50にそれぞれタグを付加したタンパク質を用いたin vitroでの結合試験でも同様の結果を得た。p50内のプロリンがロイシンに置換した、HRを起こされないTMV株がある。そこで変異p50を用いて結合実験を行ったところ、N因子と相互作用しなかった。また、N因子のNBSにあるATP結合ドメインの222番目のリジンをアルギニンに置換することで、ATP結合、分解能を欠失した変異タンパク質とp50との結合試験を行った。その結果、相互作用しなかった。
以上から3つの新しい知見を得た:N因子はp50と直接結合する。その結合にはN因子/ATP複合体が必要である。p50との結合によってN因子のATP加水分解が促進される。このモデルは「protein device」の概念に一致する。
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© 2006 日本植物生理学会
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