日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ケイ酸吸収遺伝子Lsi1の機能解析
*三谷 奈見季山地 直樹玉井 一規小西 左江子矢野 昌裕馬 建鋒
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p. 147

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抄録
前年度の年会ではイネのケイ酸吸収遺伝子Lsi1の単離について報告したが、今回はこの遺伝子の機能解析の結果を報告する。まずは発現部位を定量RT-PCRで解析した。その結果、この遺伝子は主に根に構成的に発現していることがわかった。またこの遺伝子の発現量はケイ酸の有無によって変動し、ケイ酸が十分ある条件と比べ、ない場合はLsi1の発現量が4倍増加した。Lsi1によってコードされたタンパク質の局在性を調べるために、Lsi1のプロモーター及びLsi1遺伝子とGFPを連結させたコンストラクトを作成し、組み換えイネを作出した。その結果、Lsi1タンパク質は主に主根と側根に存在し、根毛にないことを明らかにした。また細胞局在性を調べると、Lsi1は根の外皮と内皮細胞に局在していることが明らかとなった。さらに、Lsi1の抗体を作成し、抗体染色した結果、同じく外皮と内皮、しかも外側の細胞膜に局在していることがわかった。RNA干渉法(RNAi)でLsi1の発現を抑制した形質転換植物体では、ケイ酸吸収量も減少した。さらに、Lsi1にコードされたタンパクにケイ酸の輸送活性があるか調べるために、Lsi1のcRNAを作成し、それをアフリカツメガエルの卵母細胞に注入し、ケイ酸の輸送活性を測定した。その結果、水のみを注入したコントロールに比べ、野生型のcRNAを注入した場合、ケイ酸の輸送活性は3倍増加した。また変異体のcRNAを注入した場合、ケイ酸の輸送活性は野生型と比べ、かなり低かった。
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© 2006 日本植物生理学会
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