日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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シロイヌナズナの器官再生に関わる温度感受性突然変異体 rid3rpd2rgd3の解析
*玉置 裕章杉山 宗隆
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p. 201

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抄録
私たちは、植物の形態形成の基本機構を探るため、シロイヌナズナの器官再生を対象として、温度感受性変異体を用いた分子遺伝学的解析を進めている。rid3root initiation defective 3)、rpd2root primordium defective 2)、rgd3root growth defective 3)は、不定根形成を指標形質として単離した温度感受性突然変異体である。これらの変異体は、脱分化や基本的な細胞増殖にはあまり温度感受性を示さないが、不定根形成に加えて不定芽形成に関しても顕著な温度感受性を示す。各変異の分裂組織形成への影響を検討するため、シュート再生過程において、茎頂分裂組織関連遺伝子の発現解析を行った。野生型のシュート再生過程では、不定芽の形態形成に先立ち、CUC1CUC2WUSの発現レベルが上昇したが、制限温度下で培養したrgd3ではCUC1CUC2の発現が抑制された。これはrgd3における不定芽形成不全の原因の一つとなっている可能性がある。さらに、芽生えの表現型を調べた結果から、rgd3 変異は茎頂と根端の両方で分裂組織の構造維持にも強く影響することがわかった。
現在、各変異体の責任遺伝子を同定するため、精密染色体マッピングと塩基配列解析を行っている。RID3 については遺伝子を確定し、WD40リピートをもつ新奇タンパク質をコードすることを突き止めた。
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© 2006 日本植物生理学会
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