日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
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ペチュニア葉緑体における強光適応過程にともなう集光性色素タンパク質複合体の変化
*桂 ひとみ辻 容子竹田 恵美
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p. 750

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抄録
強光ストレス緩和機構の一つとしてカロテノイド色素を多く蓄積し、過剰なエネルギーを熱として散逸する機構が知られている。ペチュニア光独立栄養培養細胞を材料に葉緑体色素の分析を行った結果から、光強度によって集光性色素-タンパク質のLHCII に会合するカロテノイドの数及び組成に変化が生じていることを明らかとした。ここでは、その中でもメジャーLHCII、マイナーLHCIIそれぞれに結合している色素の変化も含め、植物体緑葉と培養細胞の強光適応機構を比較した。
植物体及び培養細胞においては、強光条件で育てたものをHL とし、弱光条件で育てたものをLL として、光合成機能及び各色素―タンパク質複合体の色素組成を分析した。
その結果、光合成電子伝達速度はHL、LL ともに緑葉で培養細胞より全体的に高く、非光化学的クエンチングは培養細胞の方が緑葉に比べて高かった。
色素分析ではLHCII当たりのカロテノイドは緑葉でルテインが多いのに対し、培養細胞ではビオラキサンチンが多いという結果が得られたことから、緑葉でルテインが結合していた部位に培養細胞ではビオラキサンチンが結合しているのではないかと考えられる。LHCIでは、緑葉と培養細胞でルテインの量に差はなかったが、培養細胞のHL ではゼアキサンチンが多かったことから、培養細胞では強光培養により、さらにゼアキサンチンがLHCIに付加することが示唆される。
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© 2006 日本植物生理学会
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