日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
会議情報

光アフィニティーラベル法によるリガンド・受容体結合機構の解析
*瀬戸 秀春木下 俊則
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. S026

詳細
抄録
植物ホルモン・ブラシノステロイド(BR)の情報伝達に関与するBRI1は、1つの膜貫通領域をはさんで、N末側の細胞外に25個のロイシンリッチリピート(LRR)と21番目と22番目LRRの間に70個のアミノ酸からなるアイランド領域(ID)、C末端の細胞内にSer/Thrキナーゼ領域をもつ受容体型キナーゼである。これまでの研究で、BRI1はBRの受容に不可欠であることが示されたが、両因子が直接結合する証拠は得られなかった。我々は、光反応基であるフェニルジアジリンと検出基であるビオチンで二重修飾した非放射性の光アフィニティープローブbiotin-tagged photoaffinity castasterone(BPCS)を合成、BPCSをプローブとした光アフィニティーラベル法により、BRI1がBRの受容体であり、BRはBRI1細胞外の94個のアミノ酸からなるID-LRR22領域に直接結合することを明らかにした [Kinoshita et al. (2005) Nature 410, 167-171]。タンパク質の特異的な化学修飾法の一つである光アフィニティーラベル法は,光照射によって光アフィニティープローブ(リガンドの誘導体)に生じた高反応基で標的タンパク質を不可逆的に補足、リガンドの結合部位近傍にマーカーをつける手法であり、標的タンパク質の同定やリガンド結合部位の解析に有用である。本講演では、光アフィニティーラベル法の成功例として、BRとBRI1の結合機構の解析研究を紹介し、その他の植物ホルモンの受容体機構の解析における本法の適用の可能性を考えてみる。
著者関連情報
© 2006 日本植物生理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top