日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第49回日本植物生理学会年会講演要旨集
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LC-ESI-MS/MSを用いた植物ホルモン高感度分析法の現状
*軸丸 裕介佐藤 深雪花田 篤志笠原 博幸山口 信次郎南原 英司神谷 勇治
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p. 0290

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抄録
我々は LC-MS/MS を用い、市販のカートリッジカラム等を用いた簡便な精製による植物ホルモンの高感度分析法の確立を目的とした研究を行っている。昨年度の本大会で報告したように、活性型ホルモンとしてジベレリン(GA1, GA4)、アブシジン酸、インドール-3-酢酸、ジャスモン酸、サリチル酸、サイトカイニン(trans-zeatin, dihydrozeatin, isopentenyladenine)、ブラシノステロイド(castasterone, brassinolide)の定量法を確立した。また、植物ホルモン内生量の調節機構を明らかにするには活性型ホルモンだけでなくその上流、下流に位置する関連物質も定量する必要がある。我々はこれまでに活性型を含む14種類のジベレリン関連物質、アブシジン酸とその代謝関連物質7種類の分析法を報告した。今年度の大会では、これらに加えてジャスモン酸関連物質の分析法について報告する。ジャスモン酸は様々なストレス応答に関るホルモンとして知られているが、その生合成、代謝の機構はいまだ未解明の部分も多い。それらを明らかにするために、OPDA, OPC:8, ジャスモン酸-ロイシン複合体、ジャスモン酸-イソロイシン複合体等の分析法の確立を目指した研究を現在進めている。
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© 2008 日本植物生理学会
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