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イネ種子の縦方向の伸長に関与する遺伝子として、3量体Gタンパク質αサブユニット遺伝子、ブラシノステロイド生合成パスウエイを触媒するD11やD2遺伝子などが報告されている。今回は、イネ種子の縦方向の伸長が抑制された新規変異体、TCM1173の変異原因遺伝子を同定したので、その結果を報告する。TCM1173の変異原因遺伝子はマップベースクローニング法により同定した。その結果、変異原因遺伝子は第5番染色体に座乗し、推定遺伝子領域Os05g06280.2と一致した。以降、この変異体をsmall round seed 3-1(srs3-1), 正常型遺伝子をSRS3と呼ぶ。データベース解析によって、この遺伝子産物は、キネシンスーパーファミリーに属するキネシン13グループに分類された。SRS3は12個のエキソンより構成され、全鎖長cDNAは819個のアミノ酸をコードしていた。モータードメイン領域はエキソン3からエキソン10に位置した。srs3-1 は、モータードメイン領域内の、第9エキソン内に1塩基置換を生じ、その結果、ロイシンがフェニルアラニンに変化していた。アグロバクテリウム法にて、SRS3の全鎖長cDNAをsrs3-1 に導入し、相補テストを行った結果、srs3-1 の表現型は野生型に相補した。