日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第50回日本植物生理学会年会講演要旨集
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トマトの乾燥ストレス応答性転写因子LeDREB2Aの解析
*三浦 由佳井上 雅裕佐久間 洋
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p. 0901

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抄録
非運動性で移動できない生物である植物は、気候変化から引き起こされる様々な環境ストレスに適応する生理的メカニズムを有している。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)には、環境ストレス応答に関与する転写因子DREB1とDREB2が存在する。これらは、シス配列DREに結合し、植物の環境ストレス応答性機構としての重要な機能を果たす。DREB2は乾燥・塩・高温ストレス応答遺伝子を誘導することから、幅広いストレスに応答する転写因子として注目されている。我々は、新たなモデル植物として遺伝子解析の進む、ナス科のトマト(Solanum lycopersicon var. Momotaro および Solanum lycopersicon var. Micro-Tom)の環境ストレス応答機構の解析をおこなっている。シロイヌナズナAtDREB2AのAP2/ERF配列とのホモロジーサーチをおこない、高い相同性をもつ配列(GenBank Acc.No.AF500011)を同定した。この遺伝子をLeDREB2Aと名づけ、栄養成長期での高温ストレスおよび乾燥ストレス条件下での発現解析をおこなった結果、乾燥ストレスを与えた植物体で発現誘導がみられた。そこで、様々なステージでのストレスに対するLeDREB2Aの発現解析をおこなった。
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© 2009 日本植物生理学会
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