日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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シロイヌナズナおよびイネのポリアミン酸化酵素遺伝子の分子生物学的解析
*佐々木 彩乃小野 裕介渡邉 佳奈子サゴール ジエイチエムベルベリッヒ トーマス新津 勝草野 友延高橋 芳弘
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p. 0090

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抄録
植物ポリアミン酸化酵素(Polyamine oxidase, PAOと略)は,分子系統解析から4つのクレードに分かれる.シロイヌナズナには5種そしてイネには7種のPAO遺伝子が存在する.シロイヌナズナAtPAO5はイネOsPAO1と同じクレードに,OsPAO2, OsPAO6そしてOsPAO7はトウモロコシZmPAO1, 大麦のHvPAO1, HvPAO2と同じクレードに,そしてシロイヌナズナのAtPAO2, AtPAO3そしてAtPAO4はOsPAO3, OsPAO4そしてOsPAO5の3種と同じクレードとなった.演者らは,まずシロイヌナズナの5種のPAO遺伝子の組織毎の発現量,生育に伴う時間的・空間的発現部位,さらには大腸菌での組換え酵素タンパク質を用いて各酵素の基質特異性について明らかにした.また,イネの7種のPAO遺伝子についても幼植物と成熟植物とにおける組織毎の発現量を明らかにした.OsPAOタンパク質の細胞内局在性についても検討をおこなっている.さらに現時点において,大腸菌を用いてOsPAO3~OsPAO5の3種の組換えタンパク質をほぼ均一に精製することができているので,各酵素の基質特異性および反応産物についても報告する.
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© 2011 日本植物生理学会
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