日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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GDP-マンノースピロホスホリラーゼとGDP-マンノース-3',5'-エピメラーゼ過剰発現タバコの解析
*今井 剛伴 雄介山本 俊哉森口 卓哉
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p. 0089

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抄録
モモ果実由来のcDNAを用い、L-アスコルビン酸(Asc)の合成に関わるGDP-マンノースピロホスホリラーゼ(GMPH)とGDP-マンノース-3',5'-エピメラーゼ(GME)を過剰発現したタバコ(SR1系統)をそれぞれ作出した。ノーザンブロットでは過剰発現が確認されたが、ウェスタンブロットでは、GMPH、GMEタンパクの増加は多くて3割程度で、葉のAsc量も非形質転換体と変わりはなかった。[14C]ラベルされたGDP-マンノースを用い、形質転換タバコの葉で2倍程度のGMPH活性の増加が確認できたが、GME活性については反応産物の分離が困難で、活性上昇を確認できなかった。更なる検討のため、導入遺伝子が1コピーである形質転換タバコ間で交配を行い、GMPH-GME2重過剰発現系統を作出した。ノーザンブロット解析の結果、一部の交配組み合わせで導入遺伝子のサイレンシングが認められたが、GMPH、GMEともにmRNAが過剰発現している個体を選抜した。これら二重発現系統のAsc含量、ウェスタン解析等について報告する。
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© 2011 日本植物生理学会
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