日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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T. halophila 完全長 cDNA 9569クローンを用いた A. thaliana への FOX hunting
*静 秀人坂田 洋一林 隆久篠崎 一雄太治 輝昭
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p. 0440

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抄録
Thellungiella halophila (以下 Thellungiella) は、モデル植物である Arabidopsis の近縁種でありながら、高塩濃度でも生育できることのできる塩生植物である。この Thellungiella は、植物体が小さい、生活環が短い、形質転換が可能といった利点を持つことからモデル塩生植物として研究されている。この植物は、極度の耐塩性を持つ他、凍結ストレス、酸化ストレス、高温ストレスに対しても耐性を示す。我々が作成した Thellungiella の完全長 cDNA ライブラリー (20,000クローン) から、9,569個の独立した遺伝子が明らかとなっている。本研究では、機能獲得型変異株スクリーニング (Full-length cDNA overexpressor gene hunting system、通称 FOX hunting) を用いて、ライブラリーに含まれる全遺伝子を対象に耐塩性および耐熱性を付与する遺伝子の探索を行った。全遺伝子を約1000ずつ、合計10プールに分割してArabidopsisの形質転換体を分析した。現在までに、3,265ラインのT2種子を一次スクリーニングにかけ、耐塩性候補遺伝子を1個、耐熱性候補遺伝子を8個獲得した。
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© 2011 日本植物生理学会
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