日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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ベンサミアナタバコの疫病菌認識と抵抗性誘導における小胞体品質管理機構の役割
*松川 みずき柴田 裕介川北 一人竹本 大吾
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p. 0795

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抄録
ナス科のモデル植物であるベンサミアナタバコ (Nicotiana benthamiana) の成熟個体はジャガイモ疫病菌 (Phytophthora infestans) に対して強い抵抗性を示す。ウイルス誘導型ジーンサイレンシング法(VIGS)を用いた疫病菌抵抗性低下株のスクリーニングにより、小胞体局在型シャペロンであるカルレティキュリン遺伝子NbCRT3および糖タンパクに付与されるN-グリカンの合成系酵素であるN-アセチルグルコサミンリン酸転移酵素遺伝子NbGPTが抵抗性に必要な遺伝子として単離された。対照株と比較して、NbCRT3およびNbGPTのサイレンシング株では疫病菌由来のエリシタータンパク質であるINF1の処理によって誘導される活性酸素生成が著しく低下した。また、CRT3と共に小胞体におけるタンパク質の品質管理機構に関与するUDP-グルコース:糖タンパク質グルコース転移酵素 (UGGT) のサイレンシング株においても、INF1処理による活性酸素生成や過敏感細胞死の誘導が顕著に抑制されていた。以上の結果は、小胞体品質管理機構を介したN-グリコシル化タンパク質の成熟化が疫病菌由来のエリシター認識に必要であることを示しており、N-グリコシル化によって小胞体で成熟化されることが知られる細胞外型レセプターがベンサミアナタバコの疫病菌認識に関与している可能性が高いと推察された。
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© 2011 日本植物生理学会
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