日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
第52回日本植物生理学会年会要旨集
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高速シークエンサーを用いたイネ近縁種の比較ゲノム解析
*永田 俊文大柳 一長崎 英樹望月 孝子神沼 英里中村 保一会津 智幸豊田 敦藤山 秋佐夫倉田 のり
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p. 0824

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抄録
イネは既に全ゲノム配列の解析がO.sativa(日本晴)で完了しているので、近縁種の解析において正確なリファレンス配列が利用可能である。高速シークエンサーを用いて野生型イネと栽培種のゲノムシークエンスを詳細に比較することで、ゲノム構造の多様性を解析する作業を進めている。AAゲノム野生型イネのなかでも栽培種と近縁であるO.rufipogon一年生及び多年生各1系統、栽培イネから遠いO.longistaminata2系統について、(O.sativa:日本晴)へのマッピングを行い、ゲノムワイドな比較解析を行った。illumina GAIIxの解析から得られた、4997万-8177万paired readsを対象にして、DDBJのクラウド型解析パイプラインに実装されたBWAプログラムを用いてマッピングを行った。O.rufipogonの2系統ではリピート配列を除いたゲノムの85%以上のマッピング率が得られたので、このシークエンスをドラフトシークエンスとして詳細な解析等を行った。一方でO.longistaminataでは、マッピング率が63-67%だったことより、de novo assembly解析も行う必要が示された。現在、O.sativaのjaponicaとindica栽培種と野生イネの類似度のSNPsによる比較解析等を行っておりその結果についても報告したい。
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© 2011 日本植物生理学会
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