抄録
等高線の精度の規定についてはいまなお「等高線間隔の1/2以内」とするケースが大部分で, 「こうしておけば上下2本の等高線は交わらないから」ということになっている。これについては外国の写真測量の基礎的なテキストにも大てい載っているので, 今更とやかくいう程のことでもないが, 一部の誤解を解くためと, USGS流の規定の意味するところの多少くわしい分析を行なった。またコッペの公式を写真測量に適用する場合の修正拡張とその意味ずけを試み, 実験データとの比較を行なった。なお3で紹介する実験データは1964年のISPの等高線に関する国際共同研究の際, アジア航測, 共同測量, 国際航業, 東洋航空事業, 日本総合コンサルタンツ, パシフィック航業, 東日本航空, の各社の御協力を得て行なった共同実験作業の成果の1部であるが, 筆者の怠慢のため, 長らく放置されていたものである。協力いただいた各位に対しては謹んでお詑び申上げたい。