抄録
実体顕微鏡下でおこなう微細解剖を実体的に供覧する目的で二台のテレビカメラをビームスプリッターとシネアダプターにより顕微鏡に装着し, 特殊効果装置によって左右の映像をモニターテレビに左右逆に合成して, 実体ビデォ録画を達成した。左右の映像は, 画面横幅の4分の1だけ中心からずらさなければ横に二つは並ばないから, この問題はレンズマウントを横にずらして解決した。このようにすれば, 実体映像を1本のテープに合成録画することが可能になり, 編集再生ともに通常の方法によって処理することができる。また複数の観察者による同時実体視が望まれるので, プリズムを応用した特殊メガネを開発するなどして輻輳実体視を容易にした。さらに今後改善を要する問題点にも言及している。