衛星画像から観察されるリニアメントは2次元空間上における位置, 方向および長さによって記述される。これらの分布状況を調べることによって, 領域問にわたるリニアメント群の系統的変化もしくは統計的性質が評価し得る。
本研究では効率的かつ高精度なリニアメントの自動解析法の一つとしてHough変換の応用を提案する。本手法の性能をLANDSAT画像から作成したリニアメント分布図を対象として調べた。その結果, リニアメント分布図から直接求めたデータと0.98以上の高い相関係数で方位―積長別Rose Diagramの作成が可能であり, 本手法のリニアメント解析法としての有効性が確認された。また, 類似した目的の変換手法としてFourier変換がある。これら両変換の性能の比較検討も行なった。