抄録
解析図化機が普及した現在では, 非地形写真測量に非測定用カメラが容易に利用できるようになっている。しかし解析図化機によるキャリブレーションでは, 従来のように内部, 外部の標定要素を経由して写真座標系と対象空間座標系を対応つけるのは必ずしも得策でない。とくにアマチュアカメラのように内部標定要素が未知でまた不安定な場合には, 一般線型変換式 (射影変換式) で直接対応関係を決定するのが適している。この方法はDLT法 (Direct Linear Transformation) 法と呼ばれAbdel-AzizとKararaにより開発された。また内部標定要素が未知であるが安定したカメラのキャリブレーションについては, H.BoppとH.Kraussによって解法が示された。この解説は解析図化機による非地形写真測量のプログラミングを行ってみようとする人のために上記の手法を基礎の考え方から示したものである。