抄録
可降水量ついてGPSとラジオゾンデまたは水蒸気ラジオメータとの比較が行われ, 比例関係が示されているが, 差分干渉SARの大気遅延とラジオゾンデとの比例関係についてはまだはっきりとした証拠が示されていない。そこで本研究ではSARの大気遅延とSARのシーン内で打ち上げられたラジオゾンデのデータから計算される遅延とを比較する。その結果, 期待されるように, 2つの手法の間の明確な線形性が示される。また解析から, 狭い範囲においても大気遅延の空間変動が大きくなることがあることを明らかにする。最後に気象現象と大気遅延の空間変動とを議論する。