抄録
かぐやに搭載されたSPは約一年間月面を可視・近赤外域(0.5-2.6μm)で連続分光観測する。高い波長分解能(6-8nm)とSN比(~2300)から月面の鉱物組成情報を得る事を目指す。SPデータの輝度校正、さらに高次側の解析計画を発表し、月面連続反射スペクトルデータから鉱物情報を抽出する手法について議論する。全球鉱物組成マップ初期版の作成、cryptomariaの探索、basinでのマントル物質の検出、クレーター内部/周辺の物質分布に基づく地下構造推定等に向けた各データ処理/解析作業を概観する。