日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
尿酸トランスポーター、尿酸排泄促進薬(ドチヌラド)
大内 基司大谷 直由久留 一郎安西 尚彦
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p. 19_-

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Abstract

 痛風・尿酸の領域は注目されている分野であり、高尿酸血症は様々な疾患との関連について報告され、興味深い話題が増えつつある。以前より高尿酸血症は腎機能障害との関連が示唆され、高尿酸血症の治療薬は尿酸生成抑制薬と尿酸排泄促進薬に大きく分類される。尿酸は、ヒト体内に1.0~1.2 g/日程度プールされており、尿酸の排泄は、主に腎臓経由の尿中排泄が排泄全体の3分の2を占め、残りの3分の1は消化管経由の排泄と言われている。尿酸排泄促進薬の分子標的は、腎臓近位尿細管細胞に発現する尿酸トランスポーターのURAT1/SLC22A12が主であり、トランスポーター作用の修飾が本態である。作用するトランスポーターにより、通常の排泄促進薬に加え、選択的尿酸再吸収阻害薬という名称が言われている。  第3版の高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン(2022年追補版)に、新たな稿として、尿酸降下薬の薬理学的特徴が記載された。上記について、尿酸排泄促進薬の薬理学的特徴では 1)非選択的尿酸再吸収阻害薬と、2)選択的尿酸再吸収阻害薬に分けて記載されている。本シンポジウムでは、2)にあたるドチヌラドの話題を中心に、ご紹介したい。さらに薬理学的特徴の稿の「その他」としてSGLT2阻害薬が紹介され、尿中への尿酸排泄による尿酸低下作用が記載されている。SGLT2阻害薬は、腎臓近位尿細管細胞に発現するグルコース輸送の共役型トランスポーター SGLT2/SLC5A2を阻害し、尿糖排泄を促進する糖尿病治療薬である。このSGLT2阻害薬による尿酸低下作用は、特定の薬剤にみられるのではなく、クラスエフェクトであろうと考えられている。糖尿病において、血糖値が尿糖排泄閾値を超えれば尿糖が出現する。尿糖排泄に伴う尿中尿酸増加、それに伴う血中尿酸値低下が起きる機序があり、SGLT2阻害薬による反応も、同じあるいは類似した機序の存在が考えられている。  近年では、尿酸トランスポーターが心血管系を含め腎臓以外にも存在するのが知られている。本シンポジウムでは、ドチヌラド、尿酸排泄促進に関連し血清尿酸値へ影響を与える薬、トランスポーターを話題の中心とし、包括的な理解の一助となるのを目指したい。

シンポジウム 5

 
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