日本臨床薬理学会学術総会抄録集
Online ISSN : 2436-5580
第45回日本臨床薬理学会学術総会
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シンポジウム
臨床薬理専門医として大学病院における現在の業務と今後の展望
大谷 直由
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p. 48_-

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Abstract

 臨床薬理学会専門医は、「薬物治療の高度な知識と卓越した技能、経験を有し、倫理的・科学的に適正な診療ならびに臨床研究を実施、助言できる医師を,臨床薬理専門医として認定する」としている。臨床薬理専門医を取得し、大分大学では、アカデミア発の創薬と臨床薬理の教育を中心に、獨協医科大学日光医療センターでは、循環器診療と臨床研究支援を並行して行っている。  現在、教育分野として、大分大学では臨床薬理学の医学部2年次生の講義を受け持つと共に、獨協医科大学の医学部2年次生の薬理学、4年次生の臨床研究・治験についての講義を担当している。臨床においては、循環器内科医として、アウトカムを重視した医療を提供し、安全な薬物治療と臨床薬理学の普及に努めている。臨床支援業務として、治験の監査担当、当院の臨床研究の支援、特にプロトコル作成、実施計画書の助言、IRBの運営などを遂行し、薬物治療の高度な知識と経験を有し、倫理的・科学的に適正な臨床研究の実施に努めている。  大分大学で、早期探索的臨床試験を学び、大学でしか行えないようなorphan drugの治験から、後発品の医療機器開発まで幅広く行ってきた。現在、大学院博士課程で基礎研究を行っていた化合物が臨床試験に移行し、第Ⅰ相試験の治験に参画した。さらに第Ⅱ相試験では治験責任医師として、アカデミアでの創薬に取り組んでいる。その他、漢方薬の臨床試験、心不全における呼吸モニタリングの臨床試験、汗乳酸ウェラブルデバイスの臨床試験などユニークな臨床試験に取り組んでいる。また、肝臓・腎臓以外のクリアランス臓器として、肺に着目し肺のクリアランスを明らかにする臨床試験を進めている。  今後の展望として、臨床薬理専門医として、アカデミア発の創薬に継続して取り組んでいきたいと考えている。さらに、開発者と臨床の橋渡しとして臨床研究の発展に寄与していきたい。教育・臨床分野では、大分大学で臨床薬理を学んだ経験を活かし、後進への薬物治療学の教育・啓蒙を行い、また、大学で医学部生のみならず、特定行為研修を行う看護師、またCRC育成の教育にも携わっていきたいと考えている。

シンポジウム 14

 
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